長く知床でシーカヤックガイドをされている新谷暁生さんの新刊が到着しました。
発売日:2024 年 6 月 1 日
「北の山河抄」(2013)からおよそ 10 年ぶりに著作を発表します。 ニセコでの雪崩事故防止啓蒙活動について。コロナ禍にガイドツアーを遂行する難しさ。 知床でシーカヤックツアーを永年行ってきたガイドとしての知床観光船事故に関する考察。 アリューシャン列島へのシーカヤック遠征を通じて考えること。「老い」について。 野外活動について、道具について、焚き火について。 古い友人を偲び、若い頃のヒマラヤでの出来事を回想する。 これまでの著作同様、日々考えることを書き綴った文章です。
以下、本文「まえがき」より抜粋。
知床日誌は松浦武四郎の蝦夷地踏査行の記録だ。この日誌には当時のアイヌ民族の生活や、
彼らの生活圏であった知床の地名などが克明に記されている。
私の知床日誌はこの半島に関わってきた半世紀のあいだに私自身が体験したことを書き綴っ
たものだ。
現代は知識を経験と勘違いする時代だ。私は旅の中での生活技術をこの日誌に書こうとした。
生きるうえで必要なものはそう多くない。雨を防ぐ屋根と平らな床があれば良い。
国境などなかった時代、人々は意思さえあればどこへでも行けた。自由とは貴重なものだ。
言いたいことを言い、好きなことを書き、音楽を聴き、どこにでも行ける。
私は平和な時代に生まれたことに感謝している。
著者:新谷 暁生
1947 年札幌生まれ。酪農学園大学卒業。ニセコ雪崩調査所所長。 北海道の雪山からヒマラヤ、国後、アリューシャン、パタゴニア、ホーン岬まで、山も海も 含めた世界の辺境に挑む。 夏は知床半島でのシーカヤックツアー「知床エクスペディション」を主宰。 冬期はニセコで遭難救助にあたり、毎朝「ニセコ雪崩情報」を発信し続ける。 ニセコモイワ山麓で 50 年にわたりロッジ・ウッドペッカーズを経営。
A5 判 並製 233 ページ(予定)
定価 ( 税込 ):2,200 円
発売日:2024 年 6 月 1 日
#新谷暁生 #知床日誌